Salesforce の開発を行う際は、Salesforce組織上での設定作業も多いと思います。
一方で、要件に応じてApex/LWC 等のコーディングも必要になります。
時にはメタデータ によるデプロイや、ソースの Git 管理も行う事でしょう。
原則、開発環境の構築は行っておくべきです。
私は 「Visual Studio Code(※)」(以下、VSCode)をお勧めします。
(※)Microsoft の提供するエディタ
VSCode のインストール
今回利用する VSCode はMicrosoft のサイトからインストール可能です。
![](https://lazy-developer.jp/wp-content/uploads/cocoon-resources/blog-card-cache/2d12e02afa45389f9df5f8f7ed2e9d01.png)
Windows, Mac でもインストール画面は同じなので迷うことはないでしょう。
VSCode にSalesforceの拡張プラグインを追加
VSCode で Salesforce 開発をするなら、以下の拡張プラグインを導入しましょう。
- Salesforce Extension Pack
- Package.xml Generator
Salesforce Extension Pack
こちらは、Salesforce 開発に必要な機能をまとめて提供するプラグインです。
Apex や Debugger、SOQL、CLI などの機能が提供されるため、開発が非常にスムーズになります。
これは Salesforce 公式から提供されているプラグインなので、安心して利用できます。
![](https://lazy-developer.jp/wp-content/uploads/2022/11/image-6-1024x499.png)
Salesforce Extension Pack
率直に言って便利すぎるプラグインです。Salesforce開発者なら必ず入れておくべきでしょう。
この有無によって、Package.xml を作成する生産性が何倍も変わってきます。
![](https://lazy-developer.jp/wp-content/uploads/2022/11/image-7-1024x445.png)
こちらの画像にあるように、まずメタデータ の種類を選択します。
すると、右側に認証先のSalesforce組織に登録されているリソースが一覧で表示されます。
そして選択した任意のリソースから Package.xml を作成できるという優れものです。
会社やプロジェクトの方針に依りますが、問題なければ必ず入れましょう。
Salesforce CLI のインストール
Salesforce CLI は、コマンドラインベースで Salesforce を操作できるツールです。
メタデータ を含む様々なリソースにアクセスしたり、組織の認証したりできます。
Package.xml を利用したメタデータ のデプロイ作業やGit管理とも相性が良いです。
私は変更セットより断然メタデータ デプロイ派です。
上記URLからインストーラをダウンロードの上、ウィザードに従ってインストールします。
Salesforce プロジェクトを作成
VSCodeのコマンドパレットにて、SFDX: Create Project with Manifest を選択します。
![](https://lazy-developer.jp/wp-content/uploads/2022/11/image-5-1024x298.png)
続いて、プロジェクトテンプレートの選択です。
「標準」「空」のいずれも特に機能面で違いはないので好きな方を選びましょう。
私はシンプルな「空」の方が好きです。
![](https://lazy-developer.jp/wp-content/uploads/2022/11/image-8-1024x175.png)
任意のプロジェクト名を入力の上、プロジェクトの作成先ディレクトリを選択します。
![](https://lazy-developer.jp/wp-content/uploads/2022/11/image-9-1024x113.png)
作成されたプロジェクトのパッケージ構成は以下のようになっています。
![](https://lazy-developer.jp/wp-content/uploads/2022/11/image-10-1024x888.png)
force-app/main/default 以下がかなりサッパリしていますね。
ここに、必要に応じて objects 等のメタデータ を追加していきます。
Salesforce 組織の認証
開発を行いたいSalesforce 組織と、先ほど作成したプロジェクトを紐付けます。
今回は、私個人の Developer Edition と紐付けます。
![](https://lazy-developer.jp/wp-content/uploads/2022/11/image-11-1024x637.png)
コマンドパレットにて、SFDX: Authorize an Org を選択します。
![](https://lazy-developer.jp/wp-content/uploads/2022/11/image-12-1024x352.png)
続いて、認証先の組織の種類を選択します。
本記事では Developer Edition を利用するため、「本番組織」を選択します。
(DE環境はログインURLが「login.salesforce.com」であるため)
実開発では、ほとんどの場合は Sandbox で開発すると思います。その時は「Sandbox」を選びましょう。
![](https://lazy-developer.jp/wp-content/uploads/2022/11/image-13-1024x139.png)
組織のエイリアスは任意の値で良いですが、実開発の際には以下のような命名を推奨します。
{顧客名の略称}-{対象のSandboxのエイリアス}
入力後、ブラウザが自動的に開き、Salesforceにログインすることで認証が完了します。
さて、ここまでの操作で、開発を行う準備が整いました。
この後は任意のリソースを組織からリトリーブするも良し。
ローカルで書いたApexを組織にデプロイするも良し。自由に開発していきましょう。
おまけ:組織のエイリアスの命名について
手順の途中に、{対象のSandboxのエイリアス} を登録する箇所がありました。
できれば、Sandbox や DE環境 のユーザ登録の際はユーザ名の末尾を統一しましょう。
命名ルールを工夫する事で、複数環境を操作していても混乱を防げます。
例えば、AAA社 の SAMPLE という組織がある場合、以下のようにします。
項目 | 値 |
Sandbox / Developer Edition の組織エイリアス | sample |
組織に登録するユーザ名 | {自分のメールアドレス}@{ドメイン}.sample |
VSCodeで登録する組織エイリアス | aaa-sample |
このように設定すれば、ユーザや環境が一目で分かるのでお勧めです。
おわりに
Salesforce 開発と言っても、私は組織上で設定をポチポチ行うのは好きではありません。
何ならオブジェクトの項目作成ですら、VSCode + メタデータの方が早いと思っています。
そのため、VSCodeによる初期の開発環境セットアップは手を抜けないです。
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